カードローンとクレジットカードの違い
カードローンとクレジットカードの違いを表にまとめると、以下のようになります。
※下記は一例で、実際は取り扱いの会社ごとに異なります。
カードローン | クレジットカード | |
---|---|---|
おもな用途 | キャッシング | ショッピング |
年会費 | 無料 | カードにより異なる |
審査 | あり | あり |
利用限度額 | 10~900万円 | 10~100万円 |
申込条件 | 18歳以上で毎月安定した収入がある方(高校生除く) | 18歳以上で本人もしくは配偶者に安定した収入がある方(高校生除く) |
付帯サービス | なし | カードにより異なる |
カードローンとクレジットカードの大きな違いは、おもな用途です。カードローンは現金の借り入れ(キャッシング)のためのもので、クレジットカードはショッピングの代金を後払いするための商品です。
カードローンは借入専用の商品
カードローンは貸金業者などが提供する、現金の借り入れが可能な商品です。クレジットカードとは異なり、カードそのものをショッピングに利用することはできません。カードローンはクレジットカードのキャッシングと比較して利用限度額が高いのが特徴で、カードローン会社や審査内容によっては最高で900万円借りられるケースもあります。
借り入れは決められた利用限度額内であれば、ATMや口座振込などで自由に行えます。24時間365日借り入れが可能なカードローンもあるため、急な出費に対応しやすいのもメリットです。
注意点として、カードローンは申込者に安定した収入が求められます。消費者金融や信販系の会社のカードローンでは、貸金業法の総量規制により年収の3分の1を超える貸し付けが禁止されています。収入がない専業主婦・主夫の方などは申し込めない可能性があるため、申込条件はよく確認しましょう。
クレジットカードはショッピングがメインの商品
クレジットカードは、代金の立替払いをするショッピング機能を中心とした商品です。現金が手元になくても、店舗やウェブサイトでの支払いをスムーズに行えます。代金を立て替えられる金額は「ショッピング枠」で定められており、一般的なカードでは10~100万円ほどが限度になります。
クレジットカードはショッピングだけでなく、キャッシングも利用可能です。クレジットカードのキャッシングは、指定された金額までは何度でも借り入れでき、カードローンと同じように使うことができます。
ただし、クレジットカードでキャッシングを利用するには「キャッシング枠」の設定が必要です。手持ちのクレジットカードにキャッシング枠が設定されているかを確認し、設定されていなければ申し込みが必要になります。
カードローンとクレジットカードのキャッシングの違い
カードローンとクレジットカードのキャッシングは、どちらも現金の借り入れができる点は同じですが、特徴が異なります。どのような違いがあるのか、詳しく確認してみましょう。
※下記は一例で、実際は取り扱いの会社ごとに異なります。
カードローンでの借り入れ | クレジットカードのキャッシング | |
---|---|---|
審査 | カードローン申し込み時に必要 | クレジットカードやキャッシング枠の申し込み時に必要 |
利用限度額 | 10~900万円 | 0~100万円 (ショッピング枠に含まれる) |
金利(年率) | 2.9~17.8% | 15.0~18.0% |
融資スピード | 当日~1週間 | 数日~1週間 (すでに付帯している場合は当日) |
返済方式 | リボ払い | キャッシング1回払い、キャッシングリボ払い |
審査
カードローンとクレジットカードは、どちらも申し込み時に審査を行います。審査では申込者に充分な支払能力があるかを確認するため、一般的には以下のポイントがチェックされます。カードローンとクレジットカードの審査はどちらも目的は同じなため、内容に大きな違いはありません。
- 年収
- 勤務先
- 雇用形態
- 借入・返済状況
- 家族構成
- 住宅状況(賃貸・持ち家・住宅ローンの有無など)
審査に落ちると、カードの発行やキャッシング枠の設定はされません。なお、クレジットカードは発行後にキャッシング枠の設定を申し込む際にも審査が必要です。クレジットカードの申し込み審査に通っても、キャッシング枠の審査に通るとは限らないため注意しましょう。
利用限度額
利用限度額は、クレジットカードのキャッシングよりカードローンの方が高い傾向があります。カードローンでは会社によっては800~900万円まで借りられる可能性がありますが、クレジットカードのキャッシングでは100万円ほどまでの会社が多いです。
クレジットカードのキャッシングは、キャッシング枠で定められた金額までしか借り入れできません。キャッシング枠は総利用枠であるショッピング枠に含まれており、キャッシングを利用するとショッピングで使える金額が減ってしまうため注意しましょう。以下はショッピング枠30万円のクレジットカードで、キャッシングを利用した例です。

利用限度額の上限や総利用枠は、審査によって判断されます。申込者の支払能力によっては、希望額よりも低くなる可能性もあるため注意しましょう。
金利
金利とは、借り入れた金額に対して支払う利息の割合です。金利が低いほど支払う利息も少なくなります。
カードローンとクレジットカードのキャッシングの金利を比較すると、カードローンの方が低い傾向があります。一般的にカードローンの金利は2.9~17.8%ほどで利用限度額が高くなるほど金利が低くなるのに対し、クレジットカードのキャッシングは金利が15~18%ほどで、利用金額によって変化することはほぼありません。
カードローンやクレジットカードの金利は、各会社や商品によって異なるため、申し込み前によく確認しておきましょう。
融資スピード
カードローンは即日融資に対応しているものもあり、比較的融資スピードが速い傾向があります。審査が最短60分で完了し、即日融資が可能な場合もあります。ただし、カードローン会社や審査内容によって融資スピードは変わり、1週間ほどかかるケースもあるため注意しましょう。
クレジットカードのキャッシングは、キャッシング枠が付帯している場合はすぐに借り入れが可能です。付帯していない場合はクレジットカード会社の審査があるため、数日〜1週間ほど時間がかかります。
返済方式
カードローンの返済方式は、リボ払い(リボルビング払い)が一般的です。クレジットカードのキャッシングは、基本的に1回払いとリボ払いから選ぶことができます。
リボ払いは、元金と利息をあわせた一定金額を毎月返済する方法であるため、無理なく計画的に返済ができます。リボ払いは各会社によって細かな返済方式が異なる場合があるため、よく確認しておきましょう。
1回払いは、元金と利息を一括で返済する方法です。リボ払いと比べると一度に返済する金額は大きいですが、返済期間が短くなるため利息を抑えられるメリットがあります。
カードローンとクレジットカードの使い分け
カードローンとクレジットカードは特徴が異なるため、状況や借入金額にあわせて使い分けることが大切です。カードローンとクレジットカード、それぞれに向いている人を確認してみましょう。
カードローンが向いている人
以下のケースに当てはまる方は、カードローンの利用が向いています。
- まとまった現金を借り入れしたい
- 数年かけて少しずつ返済したい
カードローンはクレジットカードのキャッシングと比べると金利が低い傾向があるため、高額の借り入れや長期間の利用に向いています。金利が低いと借入金額が多くなったり、利用期間が長くなったりしても、利息負担を抑えられ、総支払額を抑えられます。クレジットカードのキャッシングは設定できる限度額が低いこともあり、100万円を超える借り入れをする場合はカードローンがおすすめです。
クレジットカードが向いている人
以下のケースに当てはまる方は、クレジットカードの利用が向いています。
- ショッピングの支払いで利用したい
- 少額を短期間だけ借り入れしたい
- すでに手持ちのカードにキャッシング枠が設定されている
クレジットカードのキャッシングは、カードローンに比べて金利が高い傾向があるので、少額で短期間の借り入れをする際に利用するのがおすすめです。クレジットカードにキャッシング枠が設定されていれば、すぐに利用できるのも大きなメリットです。手続きに時間をかけたくない方は、手持ちのクレジットカードにキャッシング枠が設定されているかチェックしてみましょう。
よくある質問
カードローンとクレジットカードの違いは何ですか?
ただし、クレジットカードでもキャッシング枠が設定されていれば、現金の借り入れが可能です。
すでにクレジットカードを持っていても、カードローンに申し込むことは可能ですか?
クレジットカードを持っていても、カードローンの申し込みは可能です。
申し込み条件を満たしていれば、どれだけクレジットカードを持っていても申し込みが可能です。ただし、カードローンやクレジットカードの利用時に延滞などの問題を起こしていると、審査に落ちる可能性が高くなります。
手持ちのクレジットカードと同じ会社のカードローンであれば、すぐ利用できますか?
新規でカードローンの申し込みや審査が必要です。
たとえ同じ会社でも、クレジットカードとカードローンは別の商品なので別途申し込みが必要です。
カードローンとクレジットカード、どちらを使用するべきですか?
現金の借り入れならカードローン、ショッピングでの支払いの立て替えならクレジットカードを使用しましょう。
低額・短期間の借り入れで、クレジットカードにキャッシング枠がすでに設定されている場合は、クレジットカードのキャッシングもおすすめです。