カードローンとは個人を対象とした融資のこと
カードローンとは、金融機関が主に個人向けに提供している融資サービスです。
借りたお金は、毎月決められた日に決められた金額を返済していく仕組みです。月々の返済額は、一定のものもあれば、変動するものもあり、カードローンの返済方式により異なります。

また、カードローンでは借りたお金である元金に利息を上乗せして返済します。
利息・金利とは
利息とは、元金に対して決められた割合で上乗せされる対価のこと。元金に対する利息の割合を金利という。
カードローンを利用するためには審査を受ける必要があり、審査に通過することで借り入れができるようになります。
「カードローン」という名称ではありますが、お金を借りるためのカードを使わない商品も存在します。カードの発行がない場合、スマホのアプリなどからの手続きにより借り入れが可能です。
カードローンの利用者がお金を借りる目的とは
日本貸金業協会が2023年に発表した「2023年度 資金需要者等の借入意識や借入行動等に関する調査 報告書」では、借りたお金の使い道として、「趣味/娯楽(レジャー、旅行を含む)費」が34.3%と最も多い結果となりました。
次いで「食費」が19.4%、「家族のための支出」が14.1%という結果になっています。
この調査結果では、生活費だけではなく趣味に関連するお金を借りる目的の人も多いとわかるでしょう。
カードローンのメリット
カードローンを利用してお金を借りるメリットは、次のとおりです。
最短即日でお金を借りられる商品もある
カードローンのなかには、申し込みをしたその日に審査が完了し、融資が受けられる商品もあります。
例えば、急な出費が発生した場合は、融資までの時間が早いカードローンは便利に感じられるでしょう。
ただし、どのようなカードローンでも即日融資に対応しているわけではありません。金融機関によっては、申し込みから融資まで1~2週間かかることもあります。
金融機関のWEBサイトに、審査結果がわかるまでのおおよその日数が記載されているケースもあるため、確認をしたうえで申し込みましょう。
コンビニ・銀行のATMや振り込みで借り入れ・返済できる
カードローンで借り入れ・返済をするときは、コンビニや銀行に設置されたATMが利用できます。
どのコンビニや銀行のATMが利用できるかどうかは借入先により異なりますが、身近にあるATMが対象であれば利便性が高いでしょう。
ATM以外にも、指定した口座への振り込みでの借り入れ、自動振替での返済などに対応しているカードローンもあります。
お金を借りる、返済する方法の詳細は「カードローンでお金を借りる・返済する方法」で紹介しています。
お金の使い道が自由である
カードローンで借りたお金の使い道は、「原則自由」とされているものが一般的です。
生活費以外にも、趣味、旅行、買い物など、自分の好きなことにお金を使えるのはカードローンのメリットです。
なお、一部のカードローンでは事業性資金の借り入れはできないことがあります。
原則担保・保証人なしで利用できる
カードローンは、原則として担保や保証人なしで利用できるローンです。
カードローンの場合、申し込みをした本人の審査を行い、金融機関が定める基準を満たすことで契約、融資を行います。
担保や保証人の確認がないぶん、審査がスムーズになるのがカードローンのメリットです。
カードローンのデメリット
利便性の高いカードローンですが、いくつかのデメリットも存在します。
借り入れには審査がある
カードローンで融資を受けるには、審査が実施されます。
審査が行われる理由は、申込者が借りたお金を返済できる能力があるか確かめる必要があるからです。
審査に通過しない場合、今回の申し込みではそのカードローンは利用できないことを把握しておきましょう。
利息を上乗せして返済しなければならない
カードローンで借りたお金を返済する際は、利息を上乗せして返済する必要があります。
借りたお金が少額であれば利息も少なくなりますが、借りる金額が高かったり借入期間が長期間になったりすると、そのぶん利息も増えていきます。
カードローンに申し込む前にシミュレーションを利用し、自分が借りたい金額では、どれくらいの利息になるかを確認しておくのがおすすめです。
人によっては使いすぎてしまうことがある
カードローンは便利であるため、人によっては必要な金額を超えて借り入れてしまう方もいるかもしれません。
繰り返しお金を借り、完済までの期間が長くなるほど利息が増えます。利息を軽減するためには、必要な金額だけを借りるなど計画的な利用が大切です。
カードローンではいくら借り入れられる?
カードローンで借りられる金額を「借入可能額」といいます。借入可能額には、次の2つの意味が存在します。
- 金融機関におけるカードローンの上限金額
- 審査で決まる利用者が借り入れできる上限金額
カードローンの上限金額は商品により500万円や800万円などさまざまです。カードローンの利用者には、この金額の範囲内で借入可能額が設定されます。
利用者に設定される借入可能額は、申込時に申告された情報をもとに行う審査の結果によって決まります。
カードローンの審査について
カードローンに申し込むと審査が実施され、通過した方のみが融資を受けることができます。審査では、おもに次のようなことが確認されます。
属性情報
- 雇用形態(正社員、契約社員など)
- 勤続年数
- 収入 など
信用情報
- クレジットカードやローンの申込履歴
- 支払いや返済の遅延履歴 など
申し込みから審査結果が通知されるまでの時間は、金融機関や申し込みをしたタイミングにより異なります。
土日祝日や年末年始、長期休暇中や、夜間、早朝は審査に対応していない場合があるため、審査に日数がかかることもあるでしょう。
勤務先への在籍確認は周囲にばれる?
在籍確認とは、申込者の申告した勤務先に在籍しているかを金融機関が確認する作業のことです。在籍確認をする目的は、申込者が申告した勤務先に誤りがないかを確認するためです。
在籍確認では、金融機関のオペレーターが勤務先に電話をかけます。金融機関の名称を名乗らず個人名で電話をかける金融機関が多いため、電話対応した人にカードローンに申し込んだとばれる可能性は少ないでしょう。
在籍確認の例

カードローンに申し込みをした人が在籍確認の電話に出ると、オペレーターから「◯◯さんですか?」など本人確認が行われます。簡単な確認作業のため、電話は短時間で終了します。
申込者が電話に出られない場合でも、電話に出た人が「離席している」「休日です」などと対応することでも、在籍確認はできたことになるため、やむを得ない場合は申込者本人が電話に出なくても問題ありません。
カードローンとクレジットカードのキャッシングの違い
クレジットカードのキャッシングとは、クレジットカードを使って現金を借りられるサービスを指します。

カードローン、クレジットカードのキャッシングどちらもお金を借りられますが、金利や借入可能額などに違いがあります。
キャッシング | カードローン | |
---|---|---|
金利 | (カードローンに比べて)高め | (キャッシングに比べて) 低め |
借入可能額 | (カードローンに比べて)少なめ | (キャッシングに比べて)多め |
借入方法 |
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実際の金利や借入可能額は、カードローンやクレジットカードによって異なります。詳しい違いは、次の記事で紹介しています。
消費者金融と銀行のカードローンの違い
カードローンは、消費者金融や銀行などさまざまな金融機関で提供されています。
消費者金融やクレジットカード会社、信販会社などは「ノンバンク」という分類となり、銀行のような預金業務を行っていない金融機関です。
同じカードローンであってもノンバンクと銀行ではカードローンの特徴に違いがあります。
ノンバンク | 銀行 | |
---|---|---|
適用される法律 | 貸金業法 | 銀行法 |
融資までの時間 | (銀行に比べて)早め ※最短で即日融資可能な場合もある | (ノンバンクと比べて)遅め ※最短で即日審査結果を通知する場合もある |
金利 | (銀行に比べて)高め | (ノンバンクと比べて)低め |
カードローンを選ぶときのポイント
カードローンを選ぶときは、次のポイントに注目してみましょう。
金利が低い
金利が低いカードローンを選択することで、利息の負担も軽減できます。
確認しておきたいのは、カードローンに設定されている最も高い金利です。カードローンの金利は、借入可能額が低いほど高くなる傾向があるため、自分が借り入れを希望している金額に近い金利を確認しましょう。
金利が数%違うだけでも利息の差が大きくなる場合があります。カードローンの金利は、金融機関のWEBサイトに記載があるため、申込前に確認しておきましょう。
融資までの時間が早い
急な出費などでお金を借りたい方は、審査結果が出る、融資されるまでの時間に注目してみましょう。
融資までの時間は金融機関により異なり、WEBサイトに記載されていることがあります。「最短◯分」と記載されている場合、当日中に審査結果が通知され融資も可能なことがありますが、あくまでも最短の時間です。審査の状況によっては翌日以降になることもあると把握しておきましょう。
自分にとって使いやすい方法で借り入れ・返済ができる
ATMや振り込みといった借り入れと返済の方法の種類は金融機関により異なります。
ATMを利用して借り入れ、返済をしたい方は、自宅や職場の近辺など、自分にとって利便性が高い場所に対象のATMがあるかを確認しておきましょう。
カードローンの申し込みの流れ
カードローンの申し込みの流れは、次のとおりです。

申し込みをし必要書類を提出したあと、審査が実施されます。その際、金融機関によっては審査の最後に申込者の勤務先に在籍確認の電話を行います。
カードローンの申し込みに必要な書類
カードローンの申し込みには、本人確認書類と収入証明書類の提出が求められます。書類として提出できるものの例は、次のとおりです。
本人確認書類の例
- 運転免許証
- マイナンバーカード
- 健康保険証
- パスポート
- 住民票
- 在留カード・特別永住者証明書 など
収入証明書類の例
- 源泉徴収票
- 給与明細書・賞与明細書
- 課税証明書・特別徴収税額の決定通知書
- 確定申告書 など
収入証明書類は、「1社で50万円を超える借り入れ」もしくは「複数社で合計100万円を超える借り入れ」のいずれかにあてはまる場合や、そのほか金融機関が求めた際に提出を行います。
カードローンでお金を借りる・返済する方法
カードローンでお金を借りる、返済する方法の例は次のとおりです。
お金を借りる方法の例
- 指定口座への振り込み
- ATMからの借り入れ
- スマホATMからの借り入れ など
お金を返済する方法の例
- コンビニや銀行のATM
- 指定された口座への振り込み
- 口座振替 など
カードローンでは、毎月金融機関が定めた日に返済をしますが、それ以外のタイミングでも追加の返済が可能です。これを「繰り上げ返済」といいます。
繰り上げ返済をすることで、利息を軽減できたり完済までの期間を短縮できたりするメリットがあります。
ただし、繰り上げ返済を行った月でも月々の返済を行う必要があります。月々の返済のためのお金が足りなくならないよう、計画的に返済を進めていきましょう。
カードローンを利用するときの注意点
カードローンを利用する際は、次のことに注意しましょう。
シミュレーションをして計画を立てて申し込む
金融機関のWEBサイトには、カードローンの返済シミュレーションが掲載されていることが多いです。
借りたい金額、金利、月々の返済額などを入力することで、利息がいくらになるか、完済時期の年月はいつごろかを確認できます。
あくまでもシミュレーションであるため、必ずしも結果どおりになるわけではありませんが、「◯円借りると利息がいくら」というイメージができるため、カードローンの計画的な利用につなげられるでしょう。
返済に遅れると遅延損害金が発生する
カードローンで借りたお金は、毎月決まった日に返済を行います。返済に遅れた場合は、「遅延損害金」が発生します。
遅延損害金は返済期日の翌日から発生し、返済までの期間が長くなるほど増えていくため、返済に遅れてしまった場合は少しでも早く入金手続きを行いましょう。
返済の遅れは遅延損害金だけではなく、カードローンやクレジットカード、各種ローンの審査に影響を及ぼす可能性があります。
よくある質問
カードローンとはどのようなものですか?
カードローンとは、金融機関が主に個人向けに提供している融資サービスです。
消費者金融や銀行などの金融機関で提供されており、申込後の審査に通過すると融資を受けることができます。
カードローンを利用して借りたお金は、利息を上乗せして返済を行います。計画的に利用し、利息が増えすぎないよう返済を進めていきましょう。
詳細は「カードローンとは個人を対象とした融資のこと」で紹介しています。
カードローンのメリットとデメリットを教えてください
カードローンのメリットは次のとおりです。
- 最短即日でお金を借りられる商品もある
- コンビニ・銀行のATMや振り込みで借り入れ・返済ができる
- お金の使い道が自由である
- 原則担保・保証人なしで利用できる
一方で、次のようなデメリットもあります。
- 借り入れには審査がある
- 利息を上乗せして返済しなければならない
- 人によっては使いすぎてしまうことがある
各メリット、デメリットの詳細は「カードローンのメリット」「カードローンのデメリット」で紹介しています。
カードローンの審査ではどのようなことが確認されますか?
カードローンの審査では、次のようなことが確認されています。
属性情報
- 雇用形態(正社員、契約社員など)
- 勤続年数
- 収入 など
信用情報
- クレジットカードやローンの申込履歴
- 支払いや返済の遅延履歴 など
実際には、金融機関によって審査基準は異なります。
カードローンの使い方を教えてください
カードローンの申し込みから融資までの流れは、次のとおりです。
- WEBまたは店頭で申し込み
- 必要書類の提出
- 審査
- 在籍確認
- 入金手続き
借り入れや返済は、コンビニや銀行のATM、指定口座への振り込みなどに対応しています。
カードローンの金利とはどのようなものですか?
カードローンの金利とは、借入金額に対する利息の割合です。
金利が高いほど利息も増えるため、金利が低いカードローンを選択するのがおすすめです。